社交ダンス講師からカスタマーサクセスエンジニアになるまでのステップ(メンバーインタビュー CSE 松野尾 悠仁)
こんにちは!primeNumber広報担当の村島です。
本日はCSE(カスタマーサクセスエンジニア)松野尾さんのインタビュー記事をお届けします。なんと社交ダンス講師からキャリアをスタートした松野尾さん。そんな彼が、一体どうやってprimeNumberのCSEになったのでしょうか?
経歴
――まずはこれまでの経歴を教えて下さい。
「一橋大学社会学部を卒業後、社交ダンス講師をしていました。その後株式会社エルテスを経て、2021年3月にprimeNumberに入社しています」
――社交ダンス講師をされていたのはどういった経緯だったんでしょうか?
「今も割とそうですが、人と同じ選択をするのが好きじゃなかったんだと思います。『お前変わってるな』と言われて喜ぶタイプの人間です。社交ダンスは大学の部活で始めて、すごく活躍したわけではないのですが、のめり込んでいましたね。さて、就活するかとなった時に何か変わったことをやろうと思い、シンプルに社交ダンスを選びました」
――なるほど。では、社交ダンス講師を辞めて前職に移られたのは、どうしてだったんでしょうか?
「30歳になる手前で、今後も20代と同じ熱量でダンスに向き合えるか考えたときに、結構難しいなと感じたからです。一生懸命にやらないなら、別に続ける意味はないと割り切って考えました。転職先がIT企業のデータ分析の部署だったのは偶然ですが、業務内容は自分に向いていました。元々マスを対象とした調査などは大学で学んでおり、興味の範囲はリンクしていました。また、ビッグデータ・AIがよく唱えられていた時期だったので、デジタルの領域にハマれば面白いことができそうだなという感覚でしたね」
――前職のお仕事について、もう少し教えていただけますか?
「データ分析ツールを使って、簡単なダッシュボードを作ったり、レポーティングを行ったりしていました。セキュリティ周りのログやユーザーデータを分析し、お客様に報告をするのがメインの業務でした。分析しやすいようにデータの構造を定義したり、マッピングしたりといった処理には関わっていましたが、お客様からのデータの受け渡しに関しては別のチームが環境を構築していました。『trocco®︎』が得意とするデータ転送やパイプラインを構築するといった経験はなかったです」
――CSEは未経験からのスタートだったんですね。ではどのように現在の業務を始められたんでしょうか?
「CS(カスタマーサクセス)業務を裏で支えているダッシュボードのキャッチアップと改善から始めました。今はカスタマーヘルススコアについて拡充をしているところです。ほとんどのジョブが『trocco®︎』のパイプライン上で処理されており、データマートの数も少なくはないので、最初は整理するのが大変でした。ただ最近はデータリネージ機能もリリースされて、BigQuery内のテーブルの依存関係が分かりやすくなったので、データの取捨選別の作業もしやすいです。『trocco®︎』の機能を理解すると同時にCS業務の全体を理解していくような流れでチームにアサインしていきました」
――primeNumberのCSは、お客様の満足度をカスタマーヘルススコアとして数値化し、管理しているんですよね
会社について
――primeNumberを知ったきっかけは何ですか?
「転職活動をしている時に、ふと目に止まったことです。前職でデータ分析でサービス価値を提供する事業やプロジェクトを実施していたこともあり、データサイエンスに関連する業種を中心に求人を見ていました」
――入社の決め手となったポイントは?
「『trocco®︎』に魅力を感じたことです。ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)の利用や導入が進んでいく流れの中で、さまざまなデータを取得したり、企業間でセキュアに受けしたりする仕組みや、分析基盤やデータパイプラインの構築について、自分自身の関心が高まっており『trocco®』に興味を持ちました」
――入社前に不安はありましたか?
「はい。入社前に大半のメンバーが元エンジニアと聞かされており、自身はエンジニアリングワークをしたことがなかったので、正直不安がありました」
――実際に入社してみてどうでしたか?
「コロナ禍での入社でしたが、業務に関する相談はもちろん、進捗共有やフィードバックの時間を随時いただけました。会社がチームで仕事することを大切にしていて、そういった点はCSEとしての業務にも通じる姿勢だと感じています。出社した時はCxOの方でも『一緒にランチに行かない』と声をかけてくれたり、忙しくしていても気を遣っていただいたり、気にかけてもらえるのは嬉しかったですね」
――会社の特徴は何だと思いますか?
「プロダクトが日々進化していく、そのスピード感が特徴的です。自分では『すぐにはできない』と思えることも1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後には『できる』になっていて、それをみんな当たり前にやっているのがすごいです。制度だと仕事に関係する書籍やスポーツジムの利用時の補助があることですかね。よく遊びよく学ぶといった感じでしょうか」
――会社の好きなところはどこですか?
「お菓子とお酒があるところです。ハリボーグミを常に置いて欲しいです。芝生があったり、バランスボールがあったりといったオフィスの雰囲気も結構好きです」
――私もハリボーグミが一番好きです 笑 好きな8 Elementsはどれですか?
「『挑戦を楽しむ』ですかね。学生の頃から何事も楽しんだもの勝ちだと思っていたのですが、特に挑戦する気持ちを失くしたらダメだなと。チャレンジをするのに年齢を言い訳にしたくないですね」
仕事内容や働き方
――一日のスケジュールを教えてください。
――担当する仕事の面白い部分を教えてください。
「『trocco®︎』は連携できる外部サービスが幅広いので、自分が触ったことないサービスについてもある程度の知識が求められます。もちろんお客様の方が知見を持っているケースもあります。そういった場合も、お客様のゴールを正確に把握した上で、『trocco®︎』で実現できる世界観を伝えられると大変面白いです」
――逆に、難しい部分を教えてください。
「連携先となっている外部サービスに関する質問を多数いただく事です。APIの仕組みを学習しなおしたり、広告データの性質や活用について理解したり、データパイプラインの構築事例を知ったりする必要があります。自分で調べるのは当たり前ですが、それだけでは追いつかないため、周囲の方から学ぶ事も多くあります。primeNumberには、開発だけでなくデータ分析までバランス感覚を持ち合わせている方が多いため非常に勉強になります。例えば『trocco®︎』のプロダクトオーナーである小林さんに相談すると、クリティカルな意見が返ってくることが多々あります。また、ユーザー様と定期的に打ち合わせをする中で解決のヒントを得られるのは間違い無いです。顧客の生の声を、いかにプロダクトや経営につなげられるかを考えることは楽しいです」
――これまでで一番大変だったことは何ですか?
「スタートアップの特徴や醍醐味と言えるかもしれないのですが、組織の階層を縦方向に意識することはあまりない一方、異なる領域の方と一緒に仕事をする上で前提となる知識や言葉を自分が知らないことで歯痒い思いをしたことはありました」
――確かにprimeNumberは、組織が小さい分、色んな領域の人と関わることが多いですよね。そういった苦労を、どうやって乗り越えたんでしょうか?
「たとえ分からなくても、素直に質問をしました。間違った認識のまま進んでいくことは結果的に迷惑をかけてしまうと思うので。どんなポジションにいても一人で乗り越えられる課題は少ないため、よりよい成果を得るために自分ができることで価値を返すように心がけたいです」
――お客様との忘れられないエピソードはありますか?
「『trocco®︎』を触って感動したというフィードバックを日々聞けるのは役得だなと思います。データエンジニアの日々の業務で苦労しているポイントは数多くあると再認識した次第です」
――これから挑戦してみたい仕事は何ですか?
「マシンデータをそのまま、分析に活かせるようにしたいです。手入力されたデータを元にすると、オペレーションの負荷が増えてしまいます。WEBアクセスのログやプロダクトで取得できるログをそのまま分析して、CSEが関わる他部門の負荷軽減に繋げられればと思っています」
――今はどんなことに力を入れていますか?
「顧客の声を『trocco®︎』の進化につなげることです。より選ばれるプロダクトになることが誰にとっても良いことなので」
――これからどんなキャリアを築いていきたいですか?
「CSの役割を担ってきた人は今までもいたと思いますが、組織としてのCSは日本では黎明期という認識です。CSの組織化とデータ基盤の整備は必ずセットになってくると思います。顧客とのタッチポイントをたくさん持てるCSだからこそ得られる情報を、どうやって効率的に共有するのか、組織の歩みとともに考え続けて行きたいと思っています」
プライベート
――趣味など教えてください!
「社交ダンスです。大学の部活で始めたのですが、そこでの人間関係が強く、多種多様な業界で活躍されている方が沢山います。自分もCSが面白くなってきているので、突き詰めたことはどこかのタイミングで発信したいですね。IT企業にあまり知り合いがいないのですが、母校にデータサイエンスの学部ができるというニュースもありますし、文系出身でもprimeNumberのような会社で活躍しやすくなると嬉しいなと思います」
――個人として大切にしている考え方はありますか?
「CSに活かせそうな考え方だと『重心』をとらえることですね。CSは顧客に併走する意識が大事だと思います。もちろんベストプラクティスを示すことで最短距離を教えるナビゲータになることもできるのですが、それだったら人が張り付く必要はあまりないんじゃないかと感じます。相手の走力や目標に合わせてもっと楽に走れるフォームを提案し、お客様がツールを使いこなして、徐々にCSの併走がなくても課題や目的を達成できるようになっていくのが理想です。そういった意味で、どこに向かって走っているのかを見極めて、効率的に次の一歩のサポートをするといった意味で、『重心』をとらえるのが大事だなと思っています」
――「重心」、社交ダンスが好きな松野尾さんらしい良い考え方ですね。本日はありがとうございました!