【素数の素顔】プロサッカー選手の夢の先、パートナーと共に探し出す新たなるフィールド~パートナーセールス 坂本竜輝~
こんにちは、primeNumberです。
prime numberは、素数という意味。「素数の素顔」は、素数のようなメンバーのこれまでのキャリアや入社経緯などについて聞きながら、人となりを深掘りしていく企画です。
今回は、アルゼンチンでプロサッカー選手を目指し、その後ウエディングプランナーや営業を渡り歩いてきた幅広い経歴の持ち主、坂本さんに話を伺いました!primeNumberのパートナーセールスというフィールドにたどり着くまで、どういった道のりを歩んできたのでしょうか?パートナーセールスのやりがいや、坂本さんが大切にしている価値観とは何なのでしょうか?ぜひご覧ください。
「サッカー選手なれへんやったら大工なるか」と考えていた時、父親や人事から投げかけられた言葉とは
――これまでのキャリアを簡単に教えてください。
大学時代は、プロサッカー選手を目指してアルゼンチンに留学しました。プロ契約を勝ち取ることを目指していたのですが、新卒でウエディングプランナーとして働き始めたのがキャリアのスタートです。それからWebマーケティングのコンサル営業や、vertical SaaSの企業アンドパッド社でフィールドセールスを経験したあとprimeNumberに入社して、現在はパートナーセールスをやってます。
――どうして日本ではなくアルゼンチンでプロを目指していたんでしょうか?
高校の時にも留学して、生粋のサッカー小僧だった僕にはアルゼンチンのサッカーの文化や熱量が魅力的に映ったからです。週末になれば、お店を閉めて地元のクラブを応援していて、街全体が盛り上がっていました。ボール一個持ってると知らない人が集まってきてサッカーが始まって、言葉は分からないけれど、おそらく「明日もまたここに来いよ」と言われ、チームを組んで。ストリートサッカーに夢中になっていたら怖い人からの恨みを買って、追いかけられたので走って逃げたこともあります。その時は怖い人たちよりも足が速くて命拾いしました(笑)
あとは、高校で親元を離れ、右も左も分からない中で、全く話せないスペイン語の中に埋もれるという、チャレンジングな環境に身を置く体験が面白かったんです。
――どうしてアルゼンチンでプロを目指すことを諦めたのでしょうか
実は足にトラブルを抱えていて、アルゼンチンに渡る前、すでに6回手術を受けていたんです。そしてアルゼンチンでもその怪我のせいでプロとしては勝負ができないことがわかり、日本に帰りました。「もうプロサッカー選手にはなれないんだ」と実感した時のやりきれなさは今でも覚えています。
そうして、ある意味目標がなくなっていた頃、大工をしていた父親の前で「サッカー選手なれへんやったら大工になるか」とぼやいたら、めちゃくちゃ怒られました。
その後、プロは諦めたもののアルゼンチンに行く前から所属していた大学のサッカー部で続けていたんですが、ある日部活の友達から企業の採用面談に誘われて、暇だったので一緒に行くことにしました。そこの面接で「アルゼンチンでサッカー選手を目指していたけど諦めて、大工になるかと親に言ったら親がめっちゃ怒って…」という話をしたら、面接担当の人事の方にも「ふざけんな」と叱られたんです。
――新卒の面接でいきなり人事に叱られるのは、衝撃的ですね。
当時は正直「いやあなた、はじめましてやねんけど」と思いました(笑)
その人事の方は「ここまでサッカーをやらせてもらって育ててもらえたのも、お父さんの大工っていう仕事があったからでしょう。それなのにお父さんへその一言をいうのはなんと親知らずか」と語った後、渡してくれたのが稲盛和夫さんの『生き方』という本でした。
そう言われて我に返ったというか、確かにそうだなと納得して、仕事への向き合い方を変えないといけないと思ったんです。そして渡された本を読んでから改めてその企業を受けて入社した、というのが僕のキャリアのスタートでした。
なので、自分としてはウエディングプランナーになるつもりでなったというよりは、面談の中で人に惚れたというのが大きかったですね。はじめましての僕に対して本気で怒り、「キャリアはこうだ、生き方はこうだ、『生き方』を体現できることが仕事をしていく人として素晴らしいことだ」と熱く語る、歩く哲学書みたいな方でした。
多様なキャリアを描きながら見つけ出した、パートナーセールスの面白さ
――なるほど、そうしてウエディングプランナーになったんですね。そこから転職を考えたのはどうしてだったんでしょうか。
コロナがきっかけです。ウエディングプランナーとしての仕事がストップして給料をもらいながらの自宅待機になりました。「自分がダメ人間みたいにも思えて」という木村さんの話は確かにな、と共感するところがあります。
また、コロナを理由に結婚式の延期や中止をお客様にお伝えしていたんですが、「中止や延期の話をしているだけなのにお給料を貰うのは凄く失礼ではないか。これが本来やるべきことか」という疑問も同時に感じて、自分の人生について改めて考えたのがキャリアチェンジのきっかけです。
――Webマーケティングのコンサル営業を選んだ理由を教えてください。
やるとしたら次は無形商材、IT商材を扱う企業の法人営業を考えていたんです。ただ、当時はどのスキルもなかったので、まずは一つずつステップアップしていこうと考え、法人営業ができて成果を早期に生み出すことができるWebマーケティングのコンサル営業になりました。
toBの営業を選んだのは、toCの営業はウエディングプランナーとして経験していたので、市場開拓などといったよりスケールの大きいことをしてみたいなと考えたからです。また、コロナ当時は世界がすごいスピードで変わっていたので、そうした変化に常にアンテナを張り続ける必要がある分野の、無形商材を扱いたいなと思いました。
――そこからアンドパッド社へ移られた経緯はどういうものだったんでしょうか。
Webマーケティング企業に転職したタイミングで地元の京都に帰って、大工だった父親の仕事も手伝ったりもしました。昔悪いことを言ったなあと反省していましたし、働く父親の背中をちゃんと見ておきたいなと思いまして。
そうしている内に、職人の世界にもITで解決できる課題がたくさんあることに気づいたんです。そこで調べてみたら、施工管理をアプリで実現するANDPADを知り、チャレンジしてみました。
アンドパッド社ではもともとフィールドセールスをしていました。事業の特性上、お客様が工事会社や建設会社に限られていて、ひとつひとつ企業を開拓していくとなるととても労力がかかります。なので、お客様に1対1で当たっていくよりも、そうしたお客様と多くの繋がりを持つ、たとえば建材や住宅設備を取り扱う流通店を経由して、1対nで当たった方が効率が良いのではと思い、実際にやってみたら成功したんです。この時、自分たちだけじゃ出会えないお客様に出会えるパートナーセールスの面白さに気が付きました。
データを活かせばビジネスに変革を起こせると感じて、primeNumberへ
――そして今、primeNumberではパートナーセールスをされているわけですね。primeNumberに入社した理由はどういったものだったのでしょうか
アンドパッドで仕事をする内に、データの大切さに改めて気が付き、データを取り扱うprimeNumberに入社しました。
建築業界でも、広告や売上や営業などさまざまなデータを扱っていますが、うまく管理できていません。発注書がFAXでやりとりされていて、送ったか送っていないかの記録が残らなかったり、見積もりと実際の売上で計上される数値がズレてしまったり。建築業界で起きているこうした問題は、抽象化すれば全部の業界に言えるかもなと思ったことがきっかけで、もっとデータを活かせば、ビジネスに変革を起こせるんじゃないかと思いました。
――なるほど。パートナーセールスの仕事内容について、詳しく教えて下さい。
パートナーセールスは、パートナー企業と一緒に、データ基盤の総合支援サービス「TROCCO®」をお客様に導入していく仕事です。
パートナー企業と協業するには、primeNumberだけでなくパートナー企業それぞれの事業向上に寄与しなければなりません。具体的には「パートナー企業やprimeNumberが何を目指しているのか」「お互いが抱えている課題は何か」「お互いがどのようにその課題を解決して相手企業に貢献できるのか」をすり合わせています。
協業が始まったら、具体的な施策を検討します。まずはパートナー企業の事業全体やデータビジネスを詳しく調べた上で、協業を進めるビジネスシナリオを描き、そのシナリオに基づいてマーケティングの段階から実際にエンドユーザーにTROCCO®を届ける所まで伴走していきます。
マーケティングでいえばウェビナーを実施したり、パートナー企業のホームページやLPにTROCCO®の情報を掲載していただきながら、そうしたコンテンツをエンドユーザーに届けるために広告やSNS発信をすべきか、といった所まで検討していきます。
また、営業でいえば、パートナー企業の営業全員に向けて勉強会を開いてノウハウを広めるべきなのか、まずは一人にフォーカスを当てて成果を出していただくべきなのか、といった戦略も決めていきます。パートナー企業がエンドユーザーへ営業する際に同行するといったこともありますね。
――今の仕事の面白い所を教えてください。
パートナー企業が持つ特色と、primeNumberの持つ特色が全然違うところです。primeNumberはまだまだスタートアップとして、進化しつづけている状態です。それをパートナー企業に伝え、お互いの強みをうまく掛け合わせながら、データにまつわる課題を持つ人たちに価値を返していく。一つの手段や方法論に閉じず、スコープも決めずに、広い視野で考えながら、実行に移していくことに面白さがあります。
――逆に、大変な所も教えてください。
データと一口にいっても、人それぞれで解釈が異なるところです。エンドユーザーがデータを通じて解決したいことと、パートナー企業がデータ活用を通じて解決できると考えていることは常に一致しているわけではありません。そこで期待値をちゃんと調整しながら、物事を前に進めて行くことが、一番難しいですね。
――パートナーセールスとサッカーに通じる所はあったりしますか?
ありますね。パートナーセールスは、社内で接する人が多い職種です。会社全体を見て、流れがよどんでいる所はどこか、そこで自分がどうコミュニケーションを取れば事がスムーズに進むのか、困っていることがあればどう補填するか、という風に意識しています。サッカーも、ポジションが流動的だし、空気を読みあう競技なので、マインドは近いものがあると思っていたりします。
プラスワンの付加価値が、自分らしい仕事に繋がる
――最後に、好きな8 Elementsを教えてください。
「価値を返す」ですね。これは「人のために生きよ」が社訓だった一社目での経験が原体験としてあります。
結婚式に対して取り組むということは、新郎新婦やゲストの幸せを願って、その人たちのために何かをしてあげなければいけないし、プラスワンで返さなければいけない。付加価値をつけて返すためには考え抜く必要がありますし、こうした付加価値が、自分らしさがある仕事に繋がると思います。こうした考えや「人のために生きよ」という言葉のインパクトもあり、「価値を返す」はこれから先どんな企業に行っても変わらないマインドだな、と思います。
――加えて、坂本さんは「挑戦を楽しむ」もすごく当てはまるなあと思っています。
そうですね、チャレンジしようと思ってチャレンジしたというわけじゃなくて、気づいたらそういう意思決定をしちゃってることが多いですね。実は高校の時アルゼンチンに行ったときも、練習試合でめちゃくちゃ調子良くてハットトリック決めて、ベンチに戻った際に先生に「調子良さそうやな。アルゼンチン行く?」と言われて、お金のことも考えずに即答で「行きます」といったことが始まりだったんです(笑)自分の中ではその時に必要だと思うことをやっていたら、結果的に周りから「チャレンジャーだな」と思われていることが多いです。
ちょうど昨日妻に、「あなたって、自分では意識してないけれど常に新しいことを追い求めているよね」と言われてハッとしたんです。たしかに常に新しい意思決定をしたいし、新しいことにチャレンジをしたいなと思っているなと。だからこそ、ナチュラルに湧き上がるこの想いはこれからも大切にして、自分とも向き合っていきたいなと思っていたりします。
――ナチュラルボーンチャレンジャーな坂本さんの一面が垣間見えました。今日はありがとうございました!